フィールド利用の仕組み

西表島では、世界自然遺産にも登録された人の手のほとんど入っていない自然の中を訪れることができます。一方で、無秩序な観光利用を行ってしまうと、自然環境への悪影響や、遭難・事故の発生のおそれもあります。このような課題に対応し、適切で持続可能な観光を行っていくため、エコツーリズム推進法に基づく「西表島エコツーリズム推進全体構想」が策定され、観光で利用できる場所や利用のルールが決められています。

利用ルール&マナー

「全体構想」では、西表島を利用の考え方によって3つのゾーンに分けています。

1. 自然体験ゾーン

西表島の中で自然体験に適した場所は「自然体験ゾーン」となっており、ルールやマナーを守って自然環境に十分に配慮した上で利用することができます。「自然体験ゾーン」には、亜熱帯特有の森や、大小数多くの川や滝、美しいサンゴ礁の海など、合計28のフィールド(「自然観光資源」と呼んでいます)があり、様々な体験やアクティビティが楽しめます。

立入制限フィールドについて

「自然観光資源」の中でも、特に自然環境を保護していく必要がある5つのフィールドが、「特定自然観光資源」として立入制限フィールドに指定されています。立入制限フィールドでは、利用のルールやマナーに加えて、1日あたりの立入人数制限や立入りのための条件を設けており、利用するためには、事前に手続きを行い、竹富町長から立入承認を受ける必要があります。
詳しい手続き等は(立入制限フィールドにおける手続きについて)をご確認ください。
立入制限フィールドに指定されたフィールドと、立入りの上限人数、立入りのための条件は以下の通りです。

フィールドの名称 立入りの上限人数 立入りのための条件
ヒナイ川<ピナイサーラの滝> 200人/日 合計
300人/日
登録引率ガイドが利用者に同行すること
西田川<サンガラの滝> 100人/日
古見岳 30人/日 登録引率ガイドが利用者に同行すること
または
利用者全員が町が主催する講習等を受講すること
浦内川源流域
<横断道、マヤグスクの滝>
50人/日
テドウ山 30人/日

※登録引率ガイドは試験に合格し立入制限フィールドを案内する資格を持ったガイドのことです。

2. 保護ゾーン

世界自然遺産地域内で「自然体験ゾーン」に含まれない場所は「保護ゾーン」となっており、貴重な自然を守るために、原則として観光利用はできません。

3. 一般利用ゾーン

世界自然遺「自然体験ゾーン」や「保護ゾーン」に該当しない場所は「一般利用ゾーン」となっており、一般向けの観光施設などが利用できます。島内での一般的なマナーやそれぞれの観光施設が定めるルールなどを守って利用しましょう。
また、他人の所有地や農林地に無断で立入らないように注意し、立入る場合には管理者に事前に許可などを得ましょう。
産地域内で「自然体験ゾーン」に含まれない場所は「保護ゾーン」となっており、貴重な自然を守るために、原則として観光利用はできません。

西表島マナーブック